2012年4月7日土曜日

絵本かGRか

易しい本から、読める本から読んでいく…このスタイル、私はとても気に入っている。
易しい本、というと子ども用の絵本、そして学習者用に語や文法の制限のあるGraded Readers(GR)が思い浮かぶ。

どちらを読むか…わたしは特にどちらの方が好きというわけではない。絵本には絵本の、GRにはGRの長所と短所があるように思うので自分の思ったことをちょっとメモ的に残しておこうと思う。

絵本のメリット:
絵があるので多少言葉がわからなくても状況の判断がしやすい
特に名詞は絵があることで大きな助けになる。また、中には絵がメイン…といわんばかりの素晴らしい絵が描かれた本も沢山ある。

短い本が多いので達成感をすぐに味わえる
外国語の本を1冊読み終わるってなかなかできない。でも絵本なら比較的容易に達成できる。小さな事かもしれないけれど、読み終えられて嬉しい!という気持ちが次の本を読む足がかりにもなっていると思う。

ネイティブの子どもたちの成長を追体験できる
子ども達は絵本を読んでもらったり自分で読んだりして成長する。もちろん本だけではないけれどそういう読書体験が言語的な成長にも関わっているんじゃないかな。彼らの体験を絵本を読むと自分も外国人、しかもオトナでありながら多少味わえる気がする。

絵本のデメリット:
やはり子供向け
子ども向けの本は退屈に感じることもある。だってわたしはオトナだもの。

短い本が多い
これはメリットでもあるけれど、やはりすぐ読み終わってしまうと物足りないように思うこともある。買って読んでいる場合はお財布との相談もあるしね…。絵本(しかも洋書)てお高いんですもの。

以外に難しい言葉
以外に難しい言葉がたくさん使われている場合がある。だって、子どもとはいえ、相手はネイティブ。日本に生まれてオトナになってしまった私よりずっとたくさんの英語を知っている。

次にGR。
GRのメリット:
語数や文法など制限がある
見出し語の数などがレベルごとに決められている。そして語彙説明などもついていたりする。自分に合ったレベルの本を探しやすい。

原文だと難しくて長い本をリライトしてくれている
例えば原作の「1984」は10万語以上の長作で手が届きそうにないけれど、Penguin Readersなら2万語弱で読める。しかも語彙も易しくなっている。GRだと手軽に世界の名作を英語で読める。

大人でも楽しめる様々な作品のラインアップ
絵本のデメリットをカバーしてくれる。世界の名作から、映画の書籍化、伝記まで、いろいろな興味深い作品が揃っている。もちろんオリジナル作品も。

GRのデメリット:
いろいろな工夫がされているGRですがちょっと不満なことも。

貧弱な表現
語彙に制限があるせいか、感情や状況を表すような表現がいつも同じ言葉を使っていたりして物足りなく思う。主なGRの不満点はここで、この制限があることによって学習者としては読みやすくもあるのだけれど、ストーリーの面白さが半減してしまう原因にもなっている。

解説の不備
せっかくの学習者用なのに、状況や文化に関する箇所は解説なり注釈なりがもっと充実してくれればいいのに、と思うことがある。

こんなかんじかな。もちろん読む本は絵本とGRだけではないのだけど、洋書の読み始めにはお世話になることの多い本なので、ちょっと書いてみた。
わたしの場合、長めの本(含GR)を読んだ後は絵本が読みたくなり、絵本が続くとまた長めの本が読みたくなるパターンで読書を続けている。読書が好きとは言っても、やはり外国語の本を読むというのはまだ私にとってはなかなか難しく、時間もとられるし、とくに英語を勉強しなければといけないという危機感も無いので、とにかく飽きないように、とにかく続くように、そういう気持ちで続けている。そして今のところそれで成功していると思うので、もうちょっと楽しめそう★